2005年07月10日

有名演出家の次回作に出演するオーディションに合格した男女7名が、あるペンションに集められた。
そこには、アガサ・クリスティ原作の『そして誰もいなくなった』をはじめとする、閉鎖環境での連続殺人の小説が数冊用意されており、何かを示唆していた。
そして、その夜・・・。

雪に閉ざされた山荘でおこる連続殺人とは、よくある話である。
しかし、この小説にはさらに芝居という仕掛けが施され、本当に殺人がおきたのか、それとも芝居の演出なのかがわからないようになっている。
現実か仮想か。何が本当で、何が虚構か。
本作品は、東野圭吾得意の本格ミステリへのパロディともいえるが、その完成度はやはり高い。
読者に対して現実か虚構かの混乱を招きつつ、見事な結末を用意している。
SFでは、フィリップ・K・ディックが得意とする演出である。
映画『トータルリコール』(原作『記憶売ります』フィリップ・K・ディック著)でも、中盤、記憶が真実か、作られたものなのか、という現実を疑う感覚がうまく表現されていた。そんな感覚を、事件発生から結末まで感じさせてくれる。

一度読んだあと、結末を理解したうえで、確認のために読み直したくなる良質ミステリである。


『ある閉ざされた雪の山荘で』東野圭吾/講談社文庫







at 00:00コメント(0)トラックバック(0) 

2005年07月09日

今日、たまたま秋葉原の近くに行ったので、石丸電気でハイビジョンテレビを買ってしまいました。
元々、いまの10年以上前のSONYトリニトロンの発色が怪しくなってきた今日この頃。妻もPS2のゲームで映像がおかしいと不満を訴えていたので、ボーナス出た勢いで購入決定。
KD-28HR500Bに決定。
スーパーファインピッチ搭載のKD-28HR500は、生産中止で入手も難しいので、まぁ後継のFDトリニトロンでよいだろうと。
ちょっとPanasonicタウにも迷いましたが、値段の安さで決定。
いま、29インチを使っているので、28インチワイドでは、高さが低くなることから、全体的に小さい印象を持つだろうが、狭い我が家には優しく、すぐなれるでしょう。
店頭で見た限り、やはりFDトリニトロンのほうが、くっきり度が高かった気がします。

石丸電気では口頭でねぎったところ、けっこう安くしてくれて、帰宅後価格.comで調べた値段よりも低かった。しかもポイント還元ももらえて嬉しい。
雨の中、がんばって行った甲斐もありました。
夏の電気祭りくじも、当たりました。300円・・・。
そうそう、石丸の店員さんで子供にヨーヨーをくれたお姉さん、ありがとうございました。

PS2のゲーム画面そのものは、VGA相当と聞いているので、解像度そのものはハイビジョンテレビを使っても向上は望めないようですが、PS2でのDVD再生はどうなんでしょう。やはり画質の向上はしないのでしょうか。
だとすると、DVDプレイヤーも買わないと、いいテレビの甲斐がない!?

SONY ブラウン管テレビ KD-28HR500BSONY KD-28HR500B





at 00:00コメント(2)トラックバック(0)その他 

2005年07月08日

『どちらかが彼女を殺した』に次ぐ、読者への挑戦シリーズ第2弾。
結末になっても犯人が示されず、作者も謎解きを開示しないことを宣言しているので、読者が推理するしかない。
ネットで調べても、大多数の意見というのはあるが、正解はやはり読者が判断するしかない。

物語は、妹の結婚式が間近に迫った兄妹の家から始まる。二人で新郎の家に打ち合わせに行き、そこから事件が始まる。
ストーリーはあまり詳しくかけないが、最終的に容疑者は3人。
最後に探偵役の刑事から与えられた手がかりを元に、読者が推理を行う。
最後の一行は、当たり前の一言であるが、インパクトは絶大。読み終わった瞬間は、歯軋りしたくなります。

それにしても、この手のあちこち、読み返しつつ記述を確認していきたい作品の場合、キーワード検索ができないことに、すごく不便を感じます・・・。電子出版してくれないかしら・・・。

以下はネタバレとしますので、未読の人は読まないでください。


10



















前作『どちらか』は、論理パズル的な展開を必要とするが、今作は、最初のひらめきがあれば、さほど難易度は高くない。
ぼくは、そのひらめきは、文庫巻末の袋綴じヒントで得てしまった。

まずは、毒カプセルの行方を整理してみる。
全12個のうち、準子の部屋の瓶の中に残されていたのは5個。7個のカプセルの行方を使われた順に整理する。
1:準子が毒カプセル作成に失敗。瓶の横に放置される。
2:準子が穂高の家で式の前日にピルケースに入れる。穂高の手でゴミ箱に捨てられ、神林貴弘が取得。その後、ネコで実験して消費される。
3:同上の経緯で神林貴弘が所持。
4:準子が自殺に使用し、消費される。
5:雪笹香織が準子の部屋より取得。未使用で、加賀刑事の下に提出される。
6:駿河直之が準子の部屋より取得。式の当日、神林貴弘に脅迫状と共に渡す。
7:準子の部屋に再び侵入した何者かによって取得。その後行方不明。

神林貴弘が2つもしくはそれ以上のカプセルを式の当日持っていたのは明らかだ。
駿河はNo.6カプセルを神林に渡してしまったし、雪笹もNo.5カプセルを使用していないことが証明されているが、No.7のカプセルの存在により、持っていなかった確証とはならない。
このあたりの仕掛けが、実に巧妙である。

そして物語の最後に提示される3つのアイテムと、どのどれかについている容疑者以外の謎の指紋。
・どのアイテムについていたか(美和子のバック、鼻炎薬の瓶、ピルケース)
・誰の指紋か
この謎を解かないと、推理をはじめる中心が見えてこない。ここが、ひらめきどころである。

このあたりは、袋綴じを見てもらうとして、ここでは書かない。

さて、当日のピルケースの流れを整理してみる。

A) 朝食時
 美和子のバックに、瓶とピルケースが入っている。しかし部屋に置き忘れてきている。
B) 部屋から美容室
 部屋に戻ってバックを取った美和子は、美容室へ。
C) 美容室から控え室へ
 美容室にまたバックを忘れてくる。西口が取りにいく。
D) 控え室
 部屋の奥にバックがある。
 そこからピルケースを美和子が取り出し、笹雪に穂高へ渡すように頼む。しかし、笹雪は触らずに西口に渡る。
E) 控え室の外で
 笹雪の指示(依頼)で、西口から駿河へ渡る。
 駿河は受け取り、ポケットにしまう。そして、通りかかったボーイに新郎に届けるように依頼する。
F) 新郎控え室
 ボーイは、新郎が不在だったため、入り口に置いてくる。

さて、問題はEの部分であり、なぜ一度ポケットにしまったのか。
このときに、ピルケースがすり替えることができたと考えられる。
よって犯人は、駿河直之である。

ここまでが模範解答であり、おそらく正解であろう。

残り二人が毒カプセルを使った可能性は、どこにあるか。
・雪笹香織
  上記のピルケースの流れの中で、駿河が指摘しているようにFの段階だ。
  入り口に置きっぱなしになっているケースを少々拝借して、カプセルを入れ替えて戻す、できないことではない。
・神林貴弘
  兄の場合、前日の食事時に、美和子がトイレにたったとき、瓶を手にしている時間があった。
  この時に、瓶の中にカプセルを混入することができる。
  そしてたまたま運よく、翌日、美和子によってその毒カプセルがピルケースに入れるものに選ばれた可能性がある。

さて。
もし、三人の容疑者の殺意がすべて実行されていたとしたら。
毒カプセルがどのような動きになるか、上記のカプセル番号を使って、追跡してみる。

・まず神林貴弘が神林美和子の瓶に3のカプセルを混入。
・その後貴弘は6を取得し、最後に刑事に返す。
・3のカプセルは、美和子の手によりピルケースに偶然収められる。
・上記Eのシーンで、駿河によって、7のカプセルにすり替えられる。
お、雪笹が毒カプセルを持っているなら、7のカプセルのはずなので、雪笹は、実行不能となる。
神林貴弘と駿河直之の同時犯行は可能だ。

では、神林貴弘が実行したことはそのままに、駿河が実行せず、雪笹が実行したという可能性はありえるか。
・まず神林貴弘が神林美和子の瓶に3のカプセルを混入。
・その後貴弘は6を取得し、最後に刑事に返す。
・3のカプセルは、美和子の手によりピルケースに偶然収められる。
・上記Fのシーンの後、雪笹が3のカプセルと7のカプセルを交換。
神林貴弘と笹雪香織の同時犯行は可能。

最後に、神林が実行せず駿河と笹雪の同時犯行の可能性は。7のカプセルが重複するので不可能。

ということで、本作品は、模範解答としては駿河であるが、その推理は、加賀刑事が最後に示した手がかりをうまく使えば、駿河でることが導けるが、それは笹雪や神林貴弘の犯行を否定するものではない。
つまり三人の容疑者のうち、一人だけが実行したという前提に立てば、駿河が犯人で落ち着く。同時犯行の可能性は上記のように2パターンある。
よって、容疑者全員が、心では「私が彼を殺した」と叫べるのである。





at 00:00コメント(0)トラックバック(0) 

2005年07月03日

家族で新江ノ島水族館に行ってきました。
がんばって早起きしたので、9時の開園ぴったしに着きました。
湘南海岸が7月1日から海開きでしたので、心配した渋滞や駐車場不足に
悩まされることもなく快適でした。早起きは三文の得。

★ウミガメ
 「なぎさの体験学習館」は、県立なので無料です。水族館からも入れます。
 ここで、ウミガメにおやつをあげようイベントをやっていました。
 毎日先着30名ということで、受付開始30分前から受付周辺でウロチョロし
 つつ、待った甲斐もあり、見事3番をゲット。
 おやつは何かと思っていたら。ウミガメにレタス?
 説明によると、普段ウミガメは、海草を食べているらしく、こういうものが
 好きらしい。食事では週に2、3回、マグロなどの魚の身も食べるらしい。

★深海高圧環境水槽
 深海6000mほどの環境を、カプセルのような中に作り、深海魚を展示。世界初?
 カプセルは、直径80cmほどの鉄のかたまり。覗き窓が直径10cmほどあり、そこから
 見れます。
 深海の高圧を作れることは、それほど驚きませんが、どうやって、そのカプセルに
 移住させたのか、その手順が不思議です。
 やはり深海探査船(しんかい6500)を使って、深海にカプセルと加圧装置を
 もって潜ったのだろうか・・・。
 今度、そのあたりのメイキングパネルも作ってください。

★パスポート
 入場券は大人2000円。年間パスポートが4000円。
 こんなに楽しめたのなら、あと一度くらい行くだろうから、パスポートを
 買っておけばよかった。

★ペンギン
 エンペラーペンギン、キングペンギン、イワトビペンギンなど、いろいろ
 います。
 やはりキングペンギンが、大きさ、色つや、体型と、一番かわいい。
 ヒョコヒョコとした歩き方をみていると、一歳のわが子の歩き方とそっくり
 で、ほほえましいです。

★新江ノ島水族館立体生物図録
 海洋生物のフィギアのガチャガチャがすごいリアルです。お薦め!
 かの有名造形集団海洋堂が作成。
 200円で2つのフィギアが入っていて、ちょっとお得な気分。
 1つだけ買ってきました。クジラとオットセイでした。
 ペンギンほしかったなぁ。

★クラゲ
 クラゲ専門のコーナーもあり、大きいのから小さいのまで、いろんな
 クラゲがフワフワと泳いでいました。
 よく見ると、クラゲの輪のふちには、ビーズのような小さな球がついて
 います。綺麗に等間隔に6個くらい。
 まるで飛行機の夜行灯のように。(発光はしないけど)
 透明な身体と合わせて美しい光景でした。






at 00:00コメント(1)トラックバック(1)その他 

2005年07月02日

いまはやりの絵本。
うさぎさんがイスを作りました。いろいろなヒトたちが、そのイスに次々と食べ物をおいていきます。
それぞれのヒトたちは、みんな優しいヒト。
食べ物をおいてあるイスに「どうぞのイス」と書いてあるので、食べ物を食べちゃうのに、次のヒトに悪いからと、新たな食べ物をおいてくれる。
とっても、優しい気分にしてくれるお話であると同時に、子供に他人のことを思いやってあげることを自然に教えてくれます。

うさぎさんは、器用にイスを作りますが、クギの打ち方はあまり上手ではないみたい。一箇所に2本打ったり、3本うったり、きままな場所にクギを打ちます。
でも、どのページのどのイスをみても、ちゃんとその気ままなクギの位置がちゃんと描かれているところに感心しちゃいました。

絵本は「14ひきシリーズ」もそうですが、絵をすみからすみまで見ると、いろいろと工夫や仕掛けがあって本当に面白いですね。
絵をじっとみてると、子供に早く続きを読んで、と怒られたりします。


『どうぞのいす』香山美子・柿本幸造 著/ひさかたチャイルド







at 00:00コメント(1)トラックバック(0) 
記事検索
最新コメント
プロフィール

やすき

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ